植物性ミルクは、豆やナッツなどの植物性のものから作られた動物性不使用のミルクです。
健康的で環境負荷が低いうことで、牛乳の代わりに選ぶ人が増えています。
私は普段から豆乳を飲んでいますが、豆乳以外にもオーツミルクやアーモンドミルクなどさまざまな植物性ミルクがあり、栄養も味もさまざま。
この記事では、植物性ミルクが選ばれる理由や選び方、おすすめの商品をご紹介しています。
植物性ミルクが気になるけどどれを選べばいいかわからないという方はぜひ参考にしてみてください!
※こちらのおすすめ商品は、私が実際に食べたことのない商品からも選んでいます。実際に評価の高かった商品や私も飲んでみたい商品をまとめています。
植物性ミルクが選ばれる理由
- 脂質が少なく健康的
- 環境負荷が低く地球に優しい
- 動物性を避ける人が増えている
脂質が少なく健康的
植物性ミルクは、牛乳に比べると脂質が低いものが多く健康的に飲むことができます。
ただ、牛乳には脂肪分を調整した低脂肪牛乳や無脂肪牛乳などもあり、植物性ミルクと比べると鉄分やカルシウムなどのほかの栄養素にも違いがあります。
脂質だけで見ると植物性ミルクが健康的ですが、牛乳よりも栄養素が低いカルシウムやビタミンB2などは他の食品から摂取するよう心がけることが大切です。
環境負荷が低く地球に優しい
植物性ミルクは、牛乳に比べると環境負荷がとても低く地球に優しいのが特徴です。
以下のグラフは英語ですが、1Lあたりの牛乳と植物性ミルクが与える環境負荷がグラフ化されています。
出典:Dairy vs. plant-based milk: what are the environmental impacts?
- Land use:土地の利用
- Greenhouse gas emissions:温室効果ガスの排出
- Freshwater use:真水の利用
- Eutrophication:富栄養化
Land use:土地の利用
土地の利用は、牛乳がほかの植物性ミルクに比べて9倍以上も多くなっています。
牛を育てるための牛舎はもちろん、牛が食べる食糧を育てるための土地などを考えると、多くの人が植物性ミルクに代えるだけで土地の利用は少なくなりそうです。
植物性ミルクだけで見ると、どれもそこまで大差はなさそうですが、オーツミルクが一番土地を利用するとなっています。
Greenhouse gas emissions:温室効果ガスの排出
温室効果ガスの排出も、牛乳は植物性ミルクの3倍ほどの量となっています。
植物性ミルクの中ではライスミルクが一番温室効果ガスを排出していて、アーモンドミルクが一番排出量が少ないです。
Freshwater use:真水の利用
真水の利用も、牛を育てるにはかなりの水が必要なので、牛乳が一番多く水を利用しています。
アーモンドミルクの2倍ほどですが、植物性ミルクだけで見るとアーモンドミルクが一番水を使っていますね。
一番水の利用が少ないのが大豆で、アーモンドミルクと比べると1/10ほどの量しか必要がありません。
Eutrophication:富栄養化
富栄養化とは、生活排水や工業排水が海や川に流れ込むことで、水中の栄養素が過剰に増えることで起こる水質汚染です。
富栄養と聞くといいことのように感じますが、いいことではありません。
海の栄養が過剰に増えることでプランクトンが増えます。
プランクトンは魚のエサになりますが、増えすぎると大量発生したプランクトンが魚のエラをふさぐことで魚が窒息してしまいます。(赤潮)
また、大量発生したプランクトンの死骸が分解されることに酸素が使われることで魚が窒息することもあります。(青潮)
この富栄養化もやはり牛乳が一番影響を与えています。
グラフを見てわかるとおり、一番いい植物性ミルクがどれだとは言い切れません。
でも、牛乳よりも圧倒的に環境負荷は低いため、牛乳から代えるという選択肢は環境によいと言えます。
動物性を避ける人が増えている
動物のことを考えて動物性を避ける人が増えているのも植物性ミルクが選ばれる理由です。
植物性ミルクは、ヴィーガン料理などにもよく使われていて、インスタグラムなどの料理アカウントでもよく見かけるようになりました。
植物性ミルクの種類
- 豆乳
- オーツミルク(オートミルク)
- アーモンドミルク
- ライスミルク
- ヘンプミルク
- カシューナッツミルク
- ヘーゼルナッツミルク
- ココナッツミルク
- マカダミアミルク
- ピスタチオミルク
- ピーミルク(えんどう豆)
- ウォルナットミルク(くるみ)
など
植物性ミルクにはいろんな種類があるけど、やっぱり豆乳、オーツミルク、アーモンドミルクの3つが日本では手に入りやすく人気があります。
ほかにもさまざまな種類があるので、いろいろ試してみたいですね!
豆乳
- 価格が安い
- 栽培に使う水の量が少ない
- シンプルな原料のものが多い
- タンパク質が豊富
- 温室効果ガスの排出量が多い
オーツミルク(オートミルク)
- 栽培に使う水の量が少ない
- 食物繊維が豊富
- 自然の甘みがあって飲みやすい
- オートミールから手軽に手作りもできる
- 添加物が使われているものが多い
アーモンドミルク
- 土地利用が少ない
- ビタミンEが豊富
- 栽培にたくさんの水が必要
- 添加物が使われているものが多い
- 大規模農場で受粉のためにミツバチを人工的に導入している
- 価格が高い
ライスミルク
- 土地利用が少ない
- 温室効果ガスの排出量が多い
- 富栄養化が進みやすい
- スーパーで手に入りにくい
- 価格が高い
植物性ミルクの選び方
- 砂糖不使用のものでヘルシーに
- シンプルな原材料のものを選ぶ
- 環境負荷を考えて選ぶ
- 栄養価を考えて選ぶ
- 普段の食生活で摂取しないものから選ぶ
- オーガニックなら農薬や遺伝子組み換え作物を避けやすくなる
砂糖不使用のものでヘルシーに
植物性ミルクには、砂糖が使われているものが多くあるため、日常的に飲むのであればやっぱり砂糖不使用のものがおすすめ!
例えば豆乳なら、大豆以外の原材料を使用していない「無調整豆乳」と、砂糖や食塩を添加した「調製豆乳」があります。
(フルーツやコーヒーなどの味がついたものは「豆乳飲料」としてまた別の種類になっています。)
アーモンドミルクやオーツミルクにも砂糖不使用があります。
シンプルな原材料のものを選ぶ
植物性ミルクは、栄養を添加したものや添加物を使ったものがたくさんあります。
とくに砂糖を使っているものはほかにも添加物が入っているものが多いので、原材料をしっかりとチェックしたうえで購入するのがおすすめです。
例えば、乳化剤や増粘剤、安定剤、人工甘味料が使われている場合があります。
環境負荷を考えて選ぶ
環境に配慮したい方は、植物性ミルクが選ばれる理由でも紹介した環境負荷を考えて選びましょう。
例えば、アーモンドミルクは土地利用や富栄養化の影響が少ないですが、水の利用はかなり多いです。
また、グラフにはありませんが、アーモンドを作るときにミツバチを酷使しているとの情報も見つけることができます。
豆乳は、水の利用と富栄養化の影響は低いですが、温室効果ガスの排出は多くなっています。
グラフでもわかるように、どれが一番影響が少ないというものはないので、自分が一番気にする影響などで選ぶのもいいでしょう。
栄養価を考えて選ぶ
- 豆乳→タンパク質
- アーモンドミルク→ビタミンE
- オーツミルク→食物繊維
植物性ミルクは、栄養素を添加しているものも結構あります。
個人的には添加されたビタミンなどの栄養を摂るなら、フルーツや野菜からできるだけ摂りたいと思っているので、好みで選んでみてください。
植物性ミルクのなかには、ビタミンB12が添加されているものもあるようです。
アーモンドミルクはそれほど栄養価が高くない。タンパク質がほとんど含まれていないだけでなく、砂糖分が加えられていることが多く、カルシウムが強化されているだけだと、RSP Nutritionの栄養学コンサルタントで栄養士のトニー・カスティーロは言う。
普段の食生活で摂取しないものから選ぶ
栄養素をいろいろな食材から摂ると考えると、普段の食生活で摂取が少ない原料を使った植物性ミルクを選ぶのもおすすめ。
例えば豆腐や納豆などの大豆製品を多く摂っている人ならオーツミルクやアーモンドミルクを選ぶ、オートミールを日常的に食べている人なら豆乳を選ぶなど。
こうすることでバランスよくいろいろな栄養が摂れるのかなと思っています。
オーガニックなら農薬や遺伝子組み換え作物を避けやすくなる
植物性ミルクにも、オーガニック認証のあるものがたくさん販売されています。
例えば、私がよく購入するイオンのプライベートブランドの豆乳は中国産のオーガニック大豆が原料となっています。
有機JASの認証があるものは、化学農薬や化学肥料を使わない栽培をされていることと、遺伝子組み換え作物を使わない規約があるので、そういった原材料の使用を避けやすくなります。
植物性ミルクのおすすめ商品5選
- ふくれん 九州産ふくゆたか大豆成分無調整豆乳 1L
- ブリッジ 有機アーモンドドリンク 1000ml
- アルプロ たっぷり食物繊維 オーツミルク砂糖不使用 1000ml
- マルサン 有機豆乳無調整 1000ml
- 福光屋 プレミアム ライスミルク 1000m
ふくれん 九州産ふくゆたか大豆成分無調整豆乳 1L
九州産ふくゆたか100%使用の無調整豆乳
私が、オーガニック豆乳と交互に頻繁に購入している無調整豆乳です。
というのも、海外産のオーガニックと国産でオーガニックじゃないものはどちらがいいか自分の中で答えがでないためです。
オーガニックがいいけど、海外からの輸送エネルギーを考えると国産がいいなという気持ちでいつも交互に買っています。
原材料はもちろん国産大豆のみで、大豆固形分は9%。
豆乳ヨーグルトにもスムージーにも担々麺を作るときにも使っています。
ブリッジ 有機アーモンドドリンク 1000ml
添加物なしで有機アーモンドのみ使用
こちらのアーモンドミルクは添加物の使用が一切ありません!
有機JAS認証でパッケージはFSC認証!
沈殿物が気になるとのレビューもありましたが、添加物を使用していないからこそのようなので、原材料にこだわって毎日飲みたい方におすすめとなっています。
アルプロ たっぷり食物繊維 オーツミルク砂糖不使用 1000ml
砂糖不使用でビタミン入り
こちらのオーツミルクは人気が高い商品です。
砂糖不使用なので毎日飲みたい人にも選ばれています。
ビタミンB2、D2、B12が添加されているので、ヴィーガンやプラントベースの食事をしている人にもおすすめ。
増粘剤などの添加物も入っています。
マルサン 有機豆乳無調整 1000ml
有機JAS認証のオーガニック豆乳
こちらは、アメリカと中国の有機大豆をつかった無調整豆乳です。
有機JASマークがあるので、オーガニックにこだわりたい方にもおすすめ!
大豆まろやか製法という独自の製法で、大豆の渋みを抑え大豆本来のおいしさを引き出した豆乳です。
福光屋 プレミアム ライスミルク 1000m
お米を麹で発酵させたライスミルク
米粉を溶かす製法ではなく、お米を麹で発酵させたライスミルクです。
発酵ドリンクなのでビタミンやミネラル、必須アミノ酸なども摂ることができます。
栄養素的には甘酒に近いような感じのよう。
味も薄めの甘酒みたいというレビューが多かったです。
本当に栄養価を求めるなら手作りもおすすめ
植物性ミルクは、手軽に作ることができるものも多くあります。
豆乳は火を通しますが、オーツミルクやアーモンドミルクは火を通さずにミキサーで撹拌して絞るだけで作ることができます。
実際にオーツミルクを手作りしたことがありますが、絞る作業が少し手間に感じただけで作ることができました。
豆乳は手作りするとおからができます。
アーモンドやオートミールで作る場合も、パルプと呼ばれる絞りカスができるのですが、これに栄養素(特に食物繊維)が詰まっているのではと私は思います。(パルプと呼ばれるくらいなので)
実際におからには豆腐の15倍もの食物繊維が含まれていると言われています。
もし手作りに興味がある方は挑戦してみてくださいね!
自分で豆乳を作れるマシンもある!
「豆乳くらぶ」は、マシンがレンタル無料で毎月こだわりの大豆が届くサービスです。
自分で豆乳を作ることができてもちろんおからもできるので、いつでも新鮮な豆乳とおからを楽しめるのが魅力。
大豆は通常の大豆のほかに青大豆や黒大豆もあるので、好みに合わせて選ぶことができます。
「スピード豆乳」モードなら15分で豆乳ができるので、忙しい朝でも豆乳が作れるすぐれもの!
月2,178円からと価格も手頃で、500mlの豆乳が20回作れるそう。
市販の豆乳を購入する価格と変わらない値段で手作り豆乳を作ることができます。
まとめ
牛乳の代わりに選ぶ人が増えてきている植物性ミルクの選び方やおすすめ商品をご紹介しました。
環境に優しく植物性の原材料のみで作られているのが植物性ミルクです。
環境に優しい選択をしたい人はもちろん、健康的に楽しみたい人にもおすすめ!
ぜひいろいろな植物性ミルクを試してみてくださいね!
環境に興味のある方は、食品ロス削減についての記事もおすすめです!
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